いわれ無き咎

 

 

シーン8 シーンカード デクストラ▼

ノエル:「トロメア殿!酷い傷…さあ、急いで治療しましょう。肩を貸します、掴まってください」

トロメア:「いや、いい。俺の傷は、放っておけば治る。…それより、あんた俺を捕えなくていいのか?俺はあんたの部下を殺した。しかも脱獄してな。過去の罪はどうあれ、今の俺は立派な罪人だ」

ノエル:「何をバカな事を!このまま放っておいたら間違いなく死にますよ。確かにあなたは私の部下を殺した。死んだ者は生き返りませんが、あなたは生きている。死を目の前にして人間が悪人だからといって、あなたは見殺しにするのですか?」

トロメア:「やはり、あんたは馬鹿だな。ただの馬鹿じゃない、大馬鹿だ。…普通は、問答無用で俺を殺す。そうでなければ、捕える。だが、あんたはそうしない。神聖騎士団の団長だったんだっけな。俺の知っている騎士は、聖職者は、そんな真似はしない」

ノエル:「バカはあなたです。さあ、私に掴まってください」

トロメア:「都合の悪い奴はみんな殺すのが、連中のやり口だからな。だからあんたは、馬鹿さ。…治療はいらん。俺は、この手紙を届けなければならん。随分と時間をくっちまったしな。このまま先を急ぐさ」

ノエル:「それはダメです。ほら、こんなに血が流れ…て?これはいったい…?」 と既に血が止まったトロメアを見て驚く。

トロメア:「言ったろう。俺は不死身だと。何も冗談で言っていたわけじゃない。俺は死なない。俺は死ねない。犯した罪を償う、その日までな。…だから、俺に構うな。俺は罪人。あのロルフが言っていた事も、あながち外れちゃいねぇ」

ノエル:「伝説の中だけの話だと思っていたのですが、するとあなたは本物の不死者…?」

トロメア:「あんたみたいな人が想像する、どんな悪事も、俺はやってきた。そしてそれを償うまで、俺は死ねん」

ノエル:「わかりました。あなたはきっと私が何を言っても聞かないでしょう。だから、もう、あなたを止めません。ただし…」

トロメア:「なんだ」

ノエル:「私もその手紙の届け先まで着いていきます。いくら不死身とはいえ、今のあなたは半病人です。それにあなたの疑いが完全に晴れたわけではないのですよ」 といたずらっぽく笑う(笑)

トロメア:「そうか。あんたもきっと、俺が何を言っても聞かないのだろうな。…好きにしろ」

ノエル:「はい、好きにします」

GM:では、シーン終了。

トロメア:フルキフェル▼返却 デクストラ▼受領

 

 

シーン9 シーンカード:イグニス▼

GM:では、二人は5日ほどかけてフライブルグ領に到着する。そして、ノエルのおかげもあってスムーズに中に通される。

トロメア:「ようやく着いたか」

ノエル:「ええ。これで、トロメア殿の無実が晴らせますね」

トロメア:「どうかな。案外、有罪かも知れんぞ?」 笑って答える。

ノエル:「ふふ、そうかもしれませんね。ですが、私はあなたが無罪だと思っています」 とこちらも笑顔で返す。

執事:「どうぞ、お二人にお会いになるそうです。お入りください」 と、お伺いをたてに行っていた執事が戻ってくる。

トロメア:「邪魔するぜ」

執事:「どうぞこちらへ」

GM:部屋の中には品のいい。老紳士がいる。彼が、レオポルド・フライブルグ伯爵であろう。

レオポルド伯爵:「ノエル殿お久しぶりです。そして、あなたがブルガディッツ家の書状を持ってきてくれた方ですな?」

ノエル:「お久しぶりです。レオポルド様。ご壮健そうで何よりです」 ノエルもレオポルドに対しえっ丁寧に礼を返す。

トロメア:「そうだ。あんたがレオポルド・フライブルグ伯爵で間違いないならば、この書状を託そう」

レオポルド伯爵:「うむ。では受け取ろう」 受け取ると、書状を読み始める。読み終わると一つため息をつく。

レオポルド伯爵:「ベルガディッツ…焦りおって。事を起こす前になぜ私に相談しなかったのだ」

ノエル:「その書状には何が書かれていたのですか?無礼とは承知ですが、ここにいるトロメア殿は自分の命が危険にさらされても、決して誰にもその書状を渡そうとはしなかったのです。彼にはその内容を知る権利があります。」

レオポルド伯爵:「トロメア殿と申されたか…あなたはこの書状の中身を知りたいかね?知ることによってそなたの命は狙われることになるとしても?」

トロメア:「俺はある男に、その書状をあんたに届けるよう頼まれた。それは中身を確認せずに、だ。中身がどうであったとして、俺には関係のない話だ」

レオポルド伯爵:「…ふむ。そうか」

トロメア:「だが、一つだけ。そいつの主君とは、話の流れから類推するに、ベルカディッツ家というところなのだろう」

レオポルド伯爵:「その通りだ。そして、その家は最早ない…」

トロメア:「ない、とはどういう事だ。そこが傭兵伯ゲオルグに狙われている。そういう事か?」

レオポルド伯爵:「いまから5日前に傭兵伯率いる亡霊狩猟弾によってな…最初から仕組まれておったのだ。ベルガディッツ家には以前からブレダ王国とつながりがあると傭兵伯は言いがかりをつけておった」

トロメア:「…手遅れってことか」

レオポルド伯爵:「そして、傭兵伯の密偵によればベルガディッツ家のものとブレダ王国の密偵が会う日取りを掴んだといった。傭兵伯はその証拠が挙がると同時に間髪いれずに攻め込むためブレダ王国に向けて進軍すると見せかけ、ベルガディッツ家に向けて進軍していたのだ」

トロメア:「汚ねぇ手口だ。傭兵上がりの考えそうなこったぜ」

レオポルド伯爵:「そして、5日前。ブレダ王国の密偵が掴まったと報告を受けると同時にベルガディッツ領に攻撃を仕掛けたのだ…」

ノエル:「そんな話、私でも聞いておりませんでした…しかし傭兵伯はなぜ、ベルガディッツ卿をそこまでして殺さなければならなかったのですか!?」

レオポルド伯爵:「それは言えん。お主にはこういってはなんだが、荷がかちすぎる」

ノエル:「そんな…」

レオポルド伯爵:「さて、他に何か聞きたいことはありますかな?なければ、今日はここで休んでいかれるといい。」

トロメア:「傭兵伯…噂には聞いていたが、相当に強引なやり口をする。…一つ訊きたい。傭兵伯は今、ベルカディッツ領にいるのか?」

レオポルド伯爵:「うむ、ベルガディッツ家の党首、息子は討ち死にしたらしいが、長女のエリノアが見つからないらしく、自ら指揮を執って探しているらしい」

トロメア:「…そうか。ありがとうよ」 立ち上がり、背を向けて歩き出す。

ノエル:「まさか、トロメア殿。ベルガディッツ領にいかれるおつもりですか!?」

トロメア:「そうだ」

ノエル:「行ってどうされるおつもりですか?」

トロメア:「決まっている。奴を…傭兵伯を止める。まぁ、確実に命のやり取りをする事になろうがな」

ノエル:「そんな、無茶です!」

トロメア:「事が人と人の戦であれば、俺は手出ししようとは思わん。だが奴は死者を蘇らせ、それを使役して己の手駒として操っている。そしてその力で、奴はより大きな不幸を招くだろう」

ノエル:「確かにそうかもしれません。ですが、そんな無謀なマネはやめてください!あなた一人でどうにかなる相手ではありません!」

トロメア:「ならば誰がやる。…ならばこそ、奴は止めねばなるまい。人の道に外れた外道は、同じく人の道から外れた悪党が相手をするのが、相応しい」

ノエル:「それは…」

トロメア:「…誰もいない。奴を止められる者など、な。だから俺がいく。奴が生きている限り、不幸は拡大する。その復讐を望む者が、より多くの不幸を呼ぶ。この絶望の連鎖は、俺が断ち切る」

レオポルド伯爵:「止めても無駄だノエル殿。この者の心は最早動かぬだろう。トロメア殿、できたらでいい。一つこの老いぼれの頼みを聞いてくれぬか?」

トロメア:「…何だ?」

レオポルド伯爵:「ベルガディッツ卿とは友であり、盟友でもあった。もしも、その御息女に会うことがあれば私の元へ来るように薦めてはくれぬか?」

ノエル:「トロメア殿…」

トロメア:「わかった。傭兵伯が噂通りの男なら、急いだ方がいいだろう」

ノエル:「トロメア殿!お待ちください!」

トロメア:「またな、ノエル・フランシス・エルマー。あんたはどうにも、騎士は似合わない。とっとといい男を見つけて、結婚でもしちまいな」 歩きながら、背中ごしに。

ノエル:「私は神に生涯使えると約束した身。結婚などはいたしません…。最早、行くのを止めはしません。そのかわり、この馬をお使いください!」

レオポルド伯爵:「それは教皇から賜った駿馬ではないか、良いのかノエル殿!?」

トロメア:ちょっと待て!俺が馬に乗ると、確実に鉄球が地面をひきずるぞ!(笑)

GM:ああ、そうか。やっぱりこのくだりチャイ!(笑)

トロメア:何か別の物にしようぜ(笑)

GM:そうだな…なんか希望ある?なければ、短剣あたりはどうだろうか?

トロメア:そうだな。短剣でいいだろうね。髪飾りと一瞬思ったが、もう持ってるしな。

しかし、次第に荷物が増えていくな(笑)

GM:そうだね、エリノアは何を渡そうかな(笑)

ノエル:「最早行くのを止めはしません。その代わりこれをお使いください。これは神聖騎士団団長の印が刻まれています。なにか困ったことがあればこれを見せて私の名を告げてください」

GM:でも、絶対盗んだとしか思われなさそうだな(笑)

トロメア:全くだ(笑)

ノエル:「何かのお役に立つでしょう」

トロメア:「そうか。なら、こいつは預かっておくぜ」

ノエル:「そうですね。では、その短剣を、必ず返しに来てくださいね!」

トロメア:「ああ、また会おう。傭兵伯を倒したら、帰ってくるさ」

ノエル:「お気をつけて御武運を…」

トロメア:ああ、この女、俺を殺しにきやがった(笑)

GM:ふふ(笑) といったところで、エンド。おつかれー。

トロメア:おつかれさん!

 

いわれ無き咎




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